『いだてん』のキーマン、日本人の五輪出場に尽力した男は、冬山のような人物だった?
歴史上の人物を四柱推命で鑑定! 第57回 ~嘉納治五郎~
続いて十二運星を見ていく。
「胎(たい)」運勢エネルギー:3
好奇心旺盛な星。変化を好んで飽きっぽく、様々なことに興味を持つ。新規開拓が得意。この星を2つ持っていた治五郎は、さぞかし飽きっぽい性格だったのだろう。
治五郎は生まれつき短気な性格だったようだ。様々に師匠を変えながら柔術を続けたほか、大学において当時伝わったばかりの野球等、様々なスポーツに挑戦した。しかし、色々試した結果、「柔術ほど鍛錬が気軽にできるものはない。柔術を習って正解だ」と柔術の鍛錬に励んだという。短気な性格であった治五郎は柔術を学んだことで我慢強い性格になったという。
「病(びょう)」運勢エネルギー:4
夢や空想の世界が好きで、神秘的なものを好む。芸術性に長けている。
治五郎は精神世界を追い求めていたと思う。治五郎の偉業が現代に語り継がれる一つに、柔術を「柔道」、つまり道として説いたことにある。強い者を投げ飛ばせるという肉体的な強さ、いわば柔術だけでなく、そこに掛かる武士道に由来する精神性、この両面の必要性を説いたのだ。また、治五郎はスポーツは自他ともに道徳を高めることができ、心身ともに若々しく健康に幸福になれると考えていた。そこで、東京高等師範学校(筑波大学)の校長を務めた際、水泳、長距離走、さらにはテニスやサッカーなど様々なスポーツを学生たちに行わせた。
今回は柔道の父であり、日本をオリンピックに導いた嘉納治五郎を四柱推命鑑定したが、おおらかでいい人だけれども自己主張が激しくマイペースという、なかなかに面白い性格であることが明らかになった。以前、同じく「いだてん」で取り上げられている田畑政治を鑑定したが、「人脈」と「自立心」がほとんどを占めているという点で、治五郎の性格と似ているように思う。日本が欧米と肩を並べようとするときには、強い信念と自己主張、コミュニケーション能力を持った人物が必要だったのだろう。来年2020年の東京オリンピックを迎えるにあたり、そこに多くの先人たちの思いがあることを改めて認識したいと思う。
古代中国で生まれた「過去、現在、未来」を予見する運命学のひとつで、陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)をもとに、人が生まれながらにして持っている性格、能力、素質を理解し、その人の努力や経験で変わる後天的な運命までも予測することができる。
具体的には、生まれた日(生まれた年・月・日・時間)をもとに命式表(めいしきひょう)を作成し占っていく。なお、ここでは生まれた時間は鑑定に含めていない。
「国史大辞典」に記載されている生年月日を、「和洋暦換算事典」を用いて現行暦に換算し鑑定している。
■用語説明
日柱の干支:その人の本質を表す重要な部分
主星(しゅせい):月柱の蔵干通変星で、その人を表す最も重要な星。主に仕事運を表す。
自星(じせい):日柱の蔵干通変星で、その人のプライベートな部分の性格を表す重要な星。
【参考文献】
「嘉納治五郎77年の生涯をスッキリ解説!柔道とオリンピックに捧がれた情熱」BUSHOO!JAPAN (武将ジャパン) HP
https://bushoojapan.com/jphistory/kingendai/2018/07/16/113826
「嘉納 治五郎 種をまく国際人」 佐野慎輔 笹川スポーツ財団HP
http://www.ssf.or.jp/history/Olympic_legacy/tabid/1637/Default.aspx
「オリンピックムーブメントと嘉納治五郎」 公益財団法人日本オリンピック委員会HP https://www.joc.or.jp/olympism/kano/